なぜ岡山は晴れの国と呼ばれるのか?晴れの数ではなく降水量1mm未満が多い

2020年1月6日

【 本記事のターゲット 】

  1. 「晴れの国 岡山」と言われる理由を知りたい
  2. 本当に岡山は晴れが多いのか、事実関係を知りたい

今回は「晴れの国 岡山」と呼ばれる理由を解説します。

mog家は長期休暇になると嫁さんの実家である岡山へ度々帰省しています。

岡山駅構内などには「晴れの国 岡山」といろんなところにキャッチコピーが掲載されており、確かに晴れが多いような気はします。上記写真は曇りになっていますが...苦笑。

個人的にも、今回年末年始やGW・お盆など晴れが多いような気はしていますが、本当に晴れの日が多いから「晴れの国 岡山」と呼ばれているのか、少々疑問に思ったので色々調査してみる事に。

もし同様に気になった方いらっしゃいましたら、本記事を参考にしてみて下さい。

岡山は1mm未満の降水量の日が日本一。晴れの日や日照時間が多い訳ではない

日照時間が年間で一番多い県は「山梨県」、岡山は第14位

晴れの国岡山...本当に晴れが多いのか?

という事で、まずは日照時間の年間トータル時間が各県でどうなっているのか?という部分を調査しました。

こちらは、下記条件で気象庁が算出しているデータがあるので、こちらをベースにベスト5&ワースト5の都道府県をご紹介。

  • 算出方法:1年間の日照時間のトータル時間
  • 気象庁全国気候表の平均値(1981年〜2010年までの平均値)
  • 観測地点は都道府県庁所在地(埼玉県:熊谷市、千葉県:銚子市、滋賀県:彦根市、山口県:下関市は気象台所在地が県庁所在地と異なるので、こちらの市で観測)

まずは日照時間の年間トータル時間が多い県ベスト5になります。

  • 1位 山梨県:2183.0時間
  • 2位 高知県:2154.2時間
  • 3位 宮崎県:2116.1時間
  • 4位 群馬県:2110.9時間
  • 5位 静岡県:2099.0時間

次に、日照時間の年間トータル時間が多い県ワースト5(日照時間が短い)になります。

  • 5位 福井県:1619.4時間
  • 4位 山形県:1613.3時間
  • 3位 富山県:1612.1時間
  • 2位 青森県:1602.7時間
  • 1位 秋田県:1526.0時間

あれ...岡山がベスト5に入っていない...実は、岡山県の日照時間は年間トータルで考えると第14位(2030.7時間)になっています。

ちなみに、全国平均では「1896.5時間」。全国平均よりは圧倒的に多いですが、14位という事で1位とは程遠い結果となっています。

晴天(晴れの日)が年間で一番多い県は「香川県」、岡山県は16位

日照時間では1位ではないという事が分かりましたが...じゃあ晴天の日数が日本一なのか?という事で、こちらも同様に気象庁のデータをベースにして、ベスト5とワースト5をご紹介。

まず、晴天とは「雲量が2以上8以下の状態」の事をさします。算出条件は下記の通り。

  • 算出方法:1年間の晴天トータル日数
  • 気象庁全国気候表の平均値(1981年〜2010年までの平均値)
  • 観測地点は都道府県庁所在地(埼玉県:熊谷市、千葉県:銚子市、滋賀県:彦根市、山口県:下関市は気象台所在地が県庁所在地と異なるので、こちらの市で観測)

まずは年間で晴天が多い県ベスト5になります。

  • 1位 香川県:249.5日
  • 2位 徳島県:245.9日
  • 2位 愛媛県:245.9日
  • 4位 高知県:245.1日
  • 5位 大分県:244.3日

次にワースト5(晴天が少ない)になります。

  • 5位 富山県:177.9日
  • 4位 青森県:169.0日
  • 3位 福井県:168.9日
  • 2位 新潟県:168.7日
  • 1位 秋田県:158.5日

なんと...晴天の日数でも岡山がベスト5に入っていないという状態。

ちなみに、岡山県は230.9日で第16位。全国平均では「217.6日」となっているので、平均よりは圧倒的に多い日数となっていますが、やはりこれでは晴れの国とは呼べない状況ですよね...

降水量1mm未満の日数が年間で日本一多い県が「岡山県」

うーん、何を根拠に「晴れの国」と読んでいるんだろう?という事で、次に、降水量を調べてみる事に。

こちらも気象庁のデータをベースとして、年間を通して1mm未満しか雨が降らなかった日数が多い県ベスト5&ワースト5をご紹介。

  • 算出方法:1年間で降水量1mm未満の日数
  • 気象庁全国気候表の平均値(1981年〜2010年までの平均値)
  • 観測地点は都道府県庁所在地(先ほどと同じく、4県は気象台所在地の場所となる)

まずはベスト5のご紹介。

  • 1位 岡山県:276.8日
  • 2位 山梨県:273.8日
  • 3位 兵庫県:271.6日
  • 4位 広島県:270.5日
  • 5位 和歌山県:269.0日

次にワースト5のご紹介。

  • 5位 福井県:194.8日
  • 4位 新潟県:192.8日
  • 3位 秋田県:192.7日
  • 2位 富山県:188.5日
  • 1位 石川県:188.2日

来ました!ついに岡山県が第一位!ちなみに全国平均では「247.8日」となっています。

降水量が年間で一番少ない県は「長野県」、岡山県は3位

次に年間の降水量が少ない県ベスト5とワースト5をご紹介。同じく気象庁のデータをベースとして算出します。

  • 算出方法:1年間の降水量トータル
  • 気象庁全国気候表の平均値(1981年〜2010年までの平均値)
  • 観測地点は都道府県庁所在地(先ほどと同じく、4県は気象台所在地の場所となる)

まずは年間降水量が少ない県ベスト5のご紹介。

  • 1位 長野県:932.7mm
  • 2位 香川県:1082.3mm
  • 3位 岡山県:1105.9mm
  • 4位 北海道:1106.5mm
  • 5位 山梨県:1135.2mm

次に、ワースト5(年間降水量が多い)をご紹介。

  • 5位 富山県:2300.0mm
  • 4位 静岡県:2324.9mm
  • 3位 石川県:2398.9mm
  • 2位 宮崎県:2508.5mm
  • 1位 高知県:2547.5mm

ここでも岡山県が3位にランクイン!全国平均は「1609.1mm」となっているので、圧倒的に降水量が少ない県となっています。

という事で、「晴れの国 岡山」というのは日照時間や晴れの日が多い県という訳ではなく、雨が降る日や降水量が少ないという事で「晴れの国」と呼ばれているという事になります。

ちなみに、参考情報として晴れが多い月を過去10年間まとめて算出した結果を下記記事にてご紹介しております。都道府県別以外に、季節毎の晴れの日・雨の日情報を知りたい方は、下記記事も合わせて見てみて下さいね。

ということで、今回は何故岡山県が「晴れの国」と呼ばれているのか?理由とともに詳しくご紹介致しました。

岡山県は雨が降る日数や降水量が圧倒的に少ない県となりますので、晴れの国と呼ばれる理由を知りたい・説明したいという場合は、本記事を参考にしてみて下さい。