【 本記事のターゲット 】
- オリンピックで利用されるメダルの素材を知りたい
- 金メダルは「純金」ではなく「銀」で出来ているという内容の詳細を知りたい
今回はオリンピックの競技など、表彰台にて利用される金・銀・銅メダルの素材に関して詳しくご紹介します。
日本では東京オリンピックの話題などが度々あがっていますが、オリンピックといえば「金メダル」を取る瞬間が一番ドキドキしますよね。
観戦者側ですが、日本人がオリンピックで金メダルを取る瞬間は、何度見てもハラハラ・ドキドキ。
最後まで点数やタイムなどから目が離せない状態が続いて、最後の最後まで祈るような気持ちでテレビを見ています。
さて、その結果、
- 金メダル
- 銀メダル
- 銅メダル
となるわけですが、この中でも「金メダル」ってそもそもどんな素材から出来ているのか、皆さんしっていますか?
mog自身は今まで純金だと思っていたのですが、実はそうでは無い...という事実を最近知ったので、今回はオリンピックに利用されるメダルに関して、素材含めて詳しくご紹介します。
目次
金メダルの素材は「ほぼ銀」。メダル規定は国際オリンピック委員会(IOC)で決定している
東京オリンピックのメダル仕様。金メダルは純銀に金メッキで作られている
東京オリンピックで利用される「金メダル」「銀メダル」「銅メダル」ですが、公式HPにて仕様が公開されていますので、下記に記載させて頂きます。
【 東京オリンピック メダル仕様 】
- 大きさ:直径85mm
- 厚さ:最小部分7.7㎜、最大部分12.1㎜
- 重さ:金が約556g、銀が約550g、銅が約450g
- 金メダルの原材料:純銀+6g以上の金メッキ
- 銀メダルの原材料:純銀
- 銅メダルの原材料:銅+丹銅(銅95:亜鉛5)
- リボン取り付け部分:メダル本体上部への埋め込み式
- メダル側面には各競技名(競技名・種別名・性別・種目名)が英語で刻印
上記が東京オリンピックで利用されるメダルの仕様となります。
注目すべきは金メダルの部分ですね。「純銀+6g以上の金メッキ」ということで、やはり金メダルはほぼ「銀」で出来ている事がわかるかと。
当初金メダルは純金、その後IOCにより金メダルは純銀+金メッキを使うという規定に
東京オリンピックのメダルに関しては、先ほどの記載内容で理解できたかと思いますが...
そもそもそれ以前も同じだったのか気になる所...という事で、諸々調査してみました。
まず、オリンピックの初回大会は1896年のギリシャ(アテネ)ですよね。当時財政上の理由から、1位には「銀メダル」、2位には「銅メダル」、3位には賞状が贈られたみたいです。
1位が銀メダル...かなり違和感ありますよね。それだけ純金は高価なもので、中々手に入れる事は出来ない代物という事ですね。
その後、日本が初参加した1912年「スウェーデン・ストックホルム」まで、1位に贈呈されるメダルは「純金製」となっていたようです。
さらにその後世界大戦(戦争)があり、その後2003年までに開催されたオリンピックのメダルに関しては、「国際オリンピック委員会(IOC)」によって、大きさ、厚さ、重さなどの範囲が規定されていました。
その内容が下記となります。
- メダルの仕様:少なくとも直径60mm、厚さ3mm
- 1位及び2位のメダルは銀製、少なくとも純度1000分の925であるものでなければならない
- 1位のメダルは少なくとも6グラムの純金で金張り(またはメッキ)が施されていなければならない
こちらを見ると、先ほどの東京オリンピックのメダル仕様に大分近づいてきましたよね。
2004年以降、メダル規定・審査基準はシークレット。最終承認はIOC
しかし、2004年度版以降になると、先ほどのメダル規定は記述されなくなり、
- メダルと賞状の仕様とデザインは、国際オリンピック委員会(IOC)に事前に提出し、承認を得なければならない
という主旨のみが記載されている状況となります。
ただ、2012年のロンドン大会を例に挙げると、メダルの主な成分としては
- 金メダル:金6g・銀370g・銅24g
- 銀メダル:銀370g・銅30g
- 銅メダル:銅388g・亜鉛10g・すず2g
という成分割合になっていたようです。
東京オリンピックのメダルもそうですが、2003年以前に規定されていたメダル規定に近い数値ですよね。
ただ、正式には「メダルの細かい規定や審査基準はシークレット」となっているようです。
この背景には、開催国のいろんな事情を考慮しなければいけないという理由も大きくあるようです。
ご存知の通り、オリンピックの開催には莫大な費用がかかります。ただ、開催国は必ずしも先進国とは限らず、発展途上国や財政上厳しい国も多くあります。
1位のメダルが純金ではなく、銀で出来ているという事の理由の一つとして、いろんな国で開催されるオリンピックにて「他の国では1位は金製だったが、今回開催した国では銀になっている」など、不公平が生まれないためのアイデアにもなっています。
最終的に以前定めた規定通りでなくても、いろんな事情を考慮してIOCがOKを出せばオリンピックのメダルとして認定される。
こういった理由から現在はシークレット・非公開になっているのではないでしょうか。
最後に
今回はオリンピックにて利用されるメダルの素材に関して諸々ご紹介しました。
金メダルは実は「銀」だった。ただ、それにはいろんな事情が考慮されている...という事を理解しておきましょう。