【 本記事のターゲット 】
- 花粉症の原因が知りたい
- 花粉症がない地域を知りたい
- 花粉症は日本だけ?海外の状況を知りたい
3月に入り春も近づく頃...皆さんをとても苦しめているものがあるかと思います。
会社でもマスクをしている人、結構多いです。
そう、「花粉症」です。
mog自身は軽度の花粉症?のようで、この時期になると若干目や鼻の中がムズムズ...
当初軽い風邪かなと思っていたくらいで、鼻水ずるずる&くしゃみといった症状はほとんど出ないです。なのでマスクも普段していないです。
しかし重度の花粉症の方が周りに数名おり、この時期になるといつも花粉症に関する色々な話を聞く機会が多いです。特に花粉症対策という話が出てきますが...
- マスク+メガネで鉄壁の防御
- 部屋では空気清浄機を欠かせない
- 帰ってきた後、服についている花粉を取らないと家の中でも大変なことになる...
などなど...花粉症の症状が重たいと、これらの対策を怠ると仕事にも支障が出る状態に。
このように皆さんを苦しめ続ける花粉症に関して、一度はこのように思ったことがあるかと思います。
- なぜ花粉症というものが存在するのか?
- 国内で花粉症が発症していない地域はあるのか?
- 海外でも花粉症ってあるのか?
私自身がこれらに関して疑問を持ったので、mog目線で色々調査してみました。
折角なので調べた内容をわかりやすく記事にしてご紹介します。
ちなみに、花粉症対策の記事を下記にてご紹介しておりますので、気になる方はあわせて見てみて下さい。
目次
花粉症の原因は花粉を異物(アレルゲン)と判断してしまう事
まず花粉症が何故起こるのかという所から簡単に説明します。
日本の主な花粉(スギ)は2月上旬から4月中旬にかけて飛散量が多くなります。その花粉が目や鼻、喉などの粘膜を通じて体内に入ってきます。
この体内に入っても問題ない人は大丈夫なのですが、この花粉が異物(アレルゲン)と体が判断してしまう事があります。
その場合、それを排除しようと体が反応していまい、風邪を引いた時と同じような症状(菌を体外へ排出しようとする動き)として鼻水やくしゃみといった症状が出てきます。
ちなみに花粉症の原因となる花粉は様々あります。
日本では代表的な花粉として「スギ花粉」が最も多いので、国内のスギ花粉症の状況を見て行きたいと思います。
日本国内の花粉状況を詳しく解説。北海道と沖縄が圧倒的に少ない
日本で最初に花粉症が確認されたのは1964年
日本で初めて花粉症(スギ花粉)が確認されたのは1964年の東京オリンピックが開催された年の事らしいです。
それまで国内では花粉症のような症状は出でいたようですが、その原因が花粉だという事は特定されておらず、この年に初めて花粉が原因で症状が発生している事が認められました。
その後色々調査が進み、日本では現在約60種類の植物が花粉症を引き起こすと報告されているようです。その中でも特に日本で多いのがスギの花粉症となります。
何故スギが多いのかというと、原因はスギの人工林にあります。
当時戦後の復興や都市開発などで木材の需要が急速に高まりました。そこで農林水産省が大規模スギ植林を推奨し、どんどん人工林を植えて行きました。
しかし次第に海外から安く質のいい木材が手に入るようになり、国内スギの需要が低迷します。
その結果大量に植えたスギの伐採や間伐なども停滞傾向となり花粉自体が増加します。
そして日本の都市化に伴い、地面が土からアスファルトに変わり、花粉が吸着・分解されにくく再飛散するという状態が発生するようになります。
いつまで花粉は続く?樹齢50年頃まで花粉は飛び続け、2050年頃まで続く
スギ自体はいったいいつまで花粉が飛び続けるのかといった分析もされています。
それによれば、樹齢50年ごろまでは花粉が飛び続けると言われているそうです。
現時点での予想では、大体2030年~50年頃まではスギ花粉の大量飛散は続くと見られています。
地域別に差はあるのか?北海道と沖縄が圧倒的に少ない
そんな中、こんな話を聞いたことあるでしょうか。
「北海道は花粉症ないんだよ〜」
これ実は正しくはないのですが、実際に北海道は他の県とくらべて圧倒的に花粉症の人は少ないです。
それはなぜかというと下記図を見て頂ければ分かるかと...
出典:社会実情データ図録
先ほどスギ花粉症の原因となったのが人工林という話をしました。しかし、実はこの人工林には地域差がかなりあります。
まずは上記図ですが、スギ花粉症を発症している人の割合です。
これを見てみると、山梨県など多い地域では100人中44人がスギ花粉症とほぼ5割の方が花粉症となっています。※ちなみに、日本全土だと大体4人に1人がスギ花粉症と言われています
一方、北海道や沖縄などをみてみると、発症率は数%、特に北海道では2.2%と100人中2人と殆どの方がスギ花粉症ではないという結果になっています。※ちなみに北海道でもスギ以外の花粉症の方(イネやヨモギ)はもちろん存在します。
この原因としては下記図を見て頂ければと...
出典:社会実情データ図録
スギの人工林の比率の図になりますが、北海道と沖縄をみるとほぼ0%、人工で植えたスギが殆どないのです。
そして北海道に限っては道南のみスギが自生出来るのですが、それ以外だとスギ自体が自生出来ないエリアになっているので、神社等で人工的に植えているエリア以外はスギ自体が存在しないのです。
これが北海道や沖縄で花粉がないと言われる理由になっていたんですね。
日本国内の避花粉地をご紹介。北海道・沖縄・島などがお勧め
重度の花粉症患者が花粉症の時期のみ療養や保養目的で訪れる地域の事を「避花粉地」と呼ばれています。
先ほどの結果から避花粉地として上げられるのが
- 北海道
- 沖縄
- 諸島(東京:小笠原諸島、長崎:的山大島、鹿児島:奄美大島など...)
などがあげられます。
去年の事になりますが、会社で重度の花粉症の方と2月下旬に北海道へ出張に行きました。
その方は東京の仕事場ではいつも花粉の時期はマスクをして薬も持参している方なのですが、北海道についてしばらくするとマスク要らず・薬要らずでものすごい快適だと喜んでいました。
東京に帰りたくないと良いつつ...そして出張が終わるといつも通り鼻水ずるずる&くしゃみ連発でした(苦笑)
花粉症は日本だけ?海外も花粉症は存在する?海外の花粉状況も解説
日本国内の花粉事情は大体分かったかと思います。ところで、こんな話も聞いた事あるかと思います。
- 花粉症って日本だけらしいよ〜
こちらはスギ花粉だけに限ればほぼ合っているのですが、なにも花粉症はスギだけではないので、そのあたりを詳しく見て行きたいと思います。
世界三大花粉症。日本のスギ花粉はランクイン、海外も花粉症は存在
最初に結論を行ってしまうと、花粉症は全世界で存在します。
「世界三大花粉症」と呼ばれる3つの花粉症があるのですが、ヨーロッパを中心に見られる「イネ科花粉症」、アメリカが中心の「ブタクサ花粉症」、そして日本の「スギ花粉症」となっています。
出典:トリップアドバイザー
先ほど日本全土で26.5%の方がスギ花粉症持ちだと言いましたが、海外もそれに匹敵するくらい数値は高いですね。
ヨーロッパではイネ花粉症を22.9%の方が発症、アメリカではブタクサ花粉症を15%の方が発症しています。
もちろん、原因は花粉なので症状は大体一緒です。
これら3種類以外にも花粉症の原因となる植物は世界各地で確認されており、それらの総数は現時点で60種類程度存在すると言われています。
花粉症が少ない国、近場だと台湾がお勧め。台湾には花粉症という言葉が存在しない
避花粉地ならぬ避花粉国というのはないのか...という所が気になりますよね。実はこちら以外と近場の国が避花粉国となっています。
それは「台湾」です。
まずはスギが殆どありません。なのでスギ花粉症の心配はないです。
他の花粉症があるんじゃないかと思われるかもしれませんが、台湾に滞在している方などの情報によりますと、まず現地で「花粉症」という言葉が存在しないようです。
発症している人も聞いた事がないとか...
こちらも例の重度の花粉症の方がちょうど同じ時期(2月下旬)に台湾に行かれた時の話を聞いたのですが、北海道の時と同様にマスク&薬なしで快適に過ごせたようです。
春が近づいてくるとつらくなる花粉症、日本国内だとまだまだこの苦しみは当分続きそうです。
それこそマスクや薬、家の中であれば空気清浄機などでの対策は必須ですね。
もちろん今住んでいる地域を離れて北海道や沖縄...無理ですよね。台湾...もっと無理ですよね(苦笑)。今回の情報は豆知識として誰かと話す会話のネタにでもして頂ければと思います。
あと30年後...スギ花粉が少なくなる時期は来るんでしょうか...待ち遠しいですね。