梅田と大阪は違う?同じ場所にあるのに何故呼び名・駅名が違うのか解説

2019年1月25日

【 本記事のターゲット 】

  1. 大阪駅と梅田駅は何が違うのか知りたい
  2. 何故同じ場所なのに呼び方が2種類あるのか

今回は大阪駅と梅田駅(大阪と梅田)という2種類の呼び方に関して、何故違った呼ばれ方をするのかという部分をご紹介します。

mog自身もともと関西出身で、10年前までは新大阪駅付近(阪急淡路駅周辺)に3年近く住んでいた事があります。

プライベートでも仕事でも電車を使っての移動が多く、よくJR大阪駅などは利用していたのですが...

その当時の話となりますが、ある日遠方から旅行?に来ていた方が大阪駅のホームできょろきょろしている所を発見。

mog自身はその人を見ていただけだったのですが...その人たちが

  • あれ?ここ梅田駅じゃない?大阪駅?地図上では同じなのにどこにあるの?

っと完全に迷われている様子...そこに大阪のおっちゃんが大きい声で一言。

  • 大阪も梅田も同じやん!

...そそくさと去っていきました。

なんだかちょっと可哀想でしたが...mogも仕事で急いでいたため、そのまま来た環状線の電車に乗り込む事に...おそらくJRと私鉄を間違ったんですかね...

という事で、今回は大阪と梅田の違いというものをご紹介します。

各社の駅ホーム名を確認。大阪駅なのか、梅田駅なのか

JRは全て「大阪駅」で統一、「梅田駅」というものはない

まずはJRの駅名からご紹介。

関西に住んでいない方が一番最初に利用するのがおそらく「新大阪駅」だと思います。

新幹線のホームの名称なので、遠方から新幹線で大阪に来た時に利用するホーム名です。例えば東京から大阪へ向かうときは基本新幹線ですよね。最近では2時間半あれば着くのでとても便利です。

そして...新大阪駅と大阪駅は一駅離れているので、新大阪駅で新幹線から電車で乗り換えて、下記の通り大阪駅に行く人は結構多いかと。

mog自身も出張などで大阪駅周辺に用事がある事が多いので、よくこのルートを利用しています。

まぁ御堂筋線からも行けますが...乗車券が「大阪市内」となっていてお金かからないのでJRで行った方がお得です。

という事で、JR線の場合は「梅田」という文字がある駅名はありません。「大阪駅」という名称になります。

「大阪駅」か「新大阪駅」、まぁ細かく言うと「大阪城公園駅」とか「大阪天満宮駅」もありますが...基本大阪という駅名は2つですね。

大阪メトロ(地下鉄)や阪急・阪神電車などは全て「梅田駅」

ではJRではなく、市営地下鉄や阪急・阪神などの駅名がどうなっているのか確認しましょう。

東京など大阪に住んだ事がない方はいまいちピンと来ないかも知れませんが...大阪駅周辺には JR以外の他路線の駅が沢山あります。

mog自身も最初大阪に住み始めた時、乗り換えがわからなくて戸惑ったものです...懐かしい(苦笑)。

まず、おそらく利用者が一番多いと思われる大阪メトロの御堂筋線。ここは下記の通り「梅田駅」という表記になっていますよね。

あとmog自身がよく利用していたのが阪急電車。最寄駅が「淡路駅」だったので...よく阪急に乗って梅田まで出かけたものです。

という事で、上記の通り阪急の駅ホーム表記は「うめだ(梅田)駅」。

ここまで記載するとなんとなく分かってくると思うのですが...

JR以外の路線では、大阪駅周辺にある駅名は全て「梅田」という名前が付いているんですよね。下記がその一覧となります。

  • 大阪メトロ(御堂筋線):梅田駅
  • 大阪メトロ(谷町線):東梅田駅
  • 大阪メトロ(四ツ橋線):西梅田駅
  • 阪神電車:梅田駅
  • 阪急電鉄:梅田駅

ちなみに、JRの大阪駅と各社の梅田駅は歩いて乗り換えができる距離なので、ほぼ同じ場所にあります。

東梅田駅などはちょっと歩かないといけないですが...全然歩ける距離です。東京駅でいう京葉線乗り場みたいな感じ。

大阪に住んでいた時、大阪駅周辺へ出かける時は「梅田へ行く」とよく言っていました。梅田のラウンドワンとか、梅田のHEP(観覧車が見える所)とか...今日の飲み会は梅田で!とか...

mogだけじゃないと思うのですが、大阪に住んでいた時は大阪出身の人も多く、ほとんどの方が大阪駅周辺の事を「梅田」と表現していました。駅前にあるヨドバシカメラも「ヨドバシ梅田」と言いますもんね。

大阪なのに大阪駅に行く...では確かにちょっと違和感ありますね。梅田へ行くと言った方がスムーズに通じるような気がします。

あと大阪駅・梅田駅周辺は圧倒的にJRより私鉄・地下鉄を利用する方が利用頻度が高いです。なので、自然と「梅田へ行く」という言葉が出てきていたような気がします。

何故JR(大阪駅)と私鉄・地下鉄(梅田駅)でホーム名が違うのか解説

「大阪駅」は明治政府が作った&付けた名前

という事で、大阪に住んでいる方は大阪駅周辺の事を「大阪」と呼ぶより「梅田」と呼ぶ方が圧倒的に多かったですね...

じゃあ何故JRと私鉄で同じ場所にあるのに呼び方が異なるのか...まず大阪駅の住所ですが、下記の通りで「梅田」という名称がちゃんと付いているんですよね。

  • 大阪府大阪市北区梅田3丁目1−1

で、この大阪駅を作ったのが当時の明治政府。大阪から神戸の間を結ぶ鉄道として、1874年に開通いたしました。

が、実はこれには背景があり...

明治政府が作る前に、あるアメリカ商社が1869年に大阪と神戸を結ぶ敷設計画を申請し、ほぼ内定していたのに明治政府が許可を出さず、自分たち政府の手で作りあげたという歴史があるんですよね。

当時地元民は「大阪駅」を名付けた政府に反発、「梅田駅」「梅田ステンショ」と呼んだ

で、先ほど記載した通り、1874年に大阪最初の駅として「大阪駅」が出来上がったわけなのですが...

当時地元大阪の人たちは「大阪駅」とは呼ばなかったんですよね。じゃあなんと読んでいたのか...

  • 梅田駅
  • 梅田ステンショ

と呼び、大阪駅という名前を完全に拒否し、あえて地元で親しまれた「梅田」という名前で呼び合ったそうです。

これは明らかに地元民から政府への反発心から、「大阪駅」という名前を意地でも使わないといった背景があったそうです。

各業者も政府への反発心から「梅田」の名前を冠した駅を開設

大阪駅ができた後、他の鉄道会社がその一帯に鉄道を建設し、大阪駅周辺の駅名は全て「梅田」という名前を付けたホームにしたというのが背景にあります。

各社からも政府への反発心から「大阪駅」の名前を使う事を拒否し、地元の人々の思いから現在の大阪メトロや阪急・阪神電車などのホームは全て「梅田」という名前になったという歴史的背景が存在するようです。

という事で、現在JR線は「大阪駅」という名前ですが私鉄は全て「梅田駅」という名前になっているんですよね。

今回は大阪駅と梅田駅の違いに関して、歴史的背景も含めてご紹介しました。

梅田という名前は住所にも記載されている通り場所の名前です。なので、「大阪駅」も「梅田駅」も鉄道会社が違うだけで場所はほぼ同じ所にあります。

地元の方々の思いが込められているのが「梅田駅」という名前の表れだったんですね。

豆知識ですが、もし誰かにお話する機会があれば参考にしてみてください。