【 本記事のターゲット 】
- 太陽光発電に興味がある
- 一戸建ての家の屋根に太陽光パネルを搭載したい
- 晴れじゃなく雨の日だと、どのくらいの発電を見込めるのか?雨でも売電の儲けは出る?
今回は一軒家・一戸建ての屋根に搭載することが出来る太陽光パネルに関して、雨の日だとどのくらい発電出来るのか、収支で考えるとプラスになるのかという部分をご紹介します。
2021年8月、念願の新築一戸建てを購入・建設しました。
既に家は完成しているのですが、今回屋根に太陽光パネルを搭載し、蓄電池もあわせて設置してみました。
mog自身太陽光発電に関しては全くの無知だったのですが、1ヶ月家に住んでみて太陽光の発電量や蓄電池の利用用途、充放電や売電について詳しくなってきました。
実際にどのくらい発電しているのか、余剰分の売電はどのくらいなのか?実体験ベースで詳しくご紹介してみたいと思います。
これから家を購入予定、もしくは太陽光パネルを搭載したいと考えている方は、本記事を参考にしてみて下さい。
ちなみに、今回ご紹介するのは「雨の日」の発電量になります。「晴れ」や「曇り」の場合、どのくらい発電するのか下記別記事に纏めていますので、気になる方はあわせて見てみて下さい。
目次
雨でも太陽光の発電は期待出来る?買電・売電の収支はプラス?一戸建て屋根に5.3kWパネル搭載実体験ブログ
一戸建て屋根に5.3kW太陽光パネル・5.6kWh蓄電池を設置。角度は8.5度
今回mog家が導入した太陽光パネル&蓄電池の詳細を下記に記載します。
まず太陽光パネルですが...
- メーカー名:ハンファQセルズジャパン
- システム容量:5.325kW
となります。
次に蓄電池ですが...
- メーカー名:デルタ電子
- パッケージ型番:ES6JB1
- 定格蓄電容量:5.6kWh
上記のような内容となります。
これに加えて、屋根に搭載した太陽光パネルの向きとその傾斜角度は下記。
- 太陽光パネルの向き:南側(影になることはない。場所は岡山県南部)
- 屋根の傾斜角度:1寸5分勾配(角度:8.5度)
基本ほぼ納得しているのですが、どうしても北側斜線制限の関係でこれ以上角度をつけることが出来ず...
本来太陽光に適した角度というのは、地域にもよりますが20度〜30度と言われているので、まぁこれに関しては仕方ないと諦めました...
岡山県南部・8月中旬雨の日に測定。太陽の最大角度は69度
このような条件の元、2021年8月12日の雨の日にて、太陽光の発電量を測定してみることに。
ちなみに、この日の太陽の最大角度は計算上「69度」となります。夏至の最大角度「79度」と比較すると若干低い位置の状態での測定です。
上記の通り、昼間でもどんよりとした雲で覆われています。
地面を見てみると...
地面はびっしょり、常に雨が降っているような状況でした。
ちなみに天気予報は下記のような感じ。
上記の通り、一日中雨といった状況となります。
さて、このような状況下でも太陽光パネルは発電してくれるのか...
雨だと発電はほぼ見込めないが昼間は少し発電。最大発電量「1.0kW」を計測
結局この日は一度も雨は止まないまま、太陽の日差しゼロで終了となりました。
まず午前中ですが、9時以降0.2kW〜0.4kWを彷徨いながら微妙に発電している感じ。一応昼間であればゼロにはならない状態です。
が、いつも稼働している冷蔵庫や24時間換気など、そのあたりを考えると消費電力とトントンくらいな状態となります。
雨は止んでいないですが、12時を過ぎた昼間であれば、0.5kW〜1kWの間をうろうろしながら発電する感じになっていました。
上記のような感じですね。
なので雨の日でも全く発電しないという事ではないのですが...晴れの日や曇りの日と比べると、明らかに発電効率はガクンと落ちていますね。
やはり太陽光パネルに水滴がついたり、空気中の水などで日光が遮られているからでしょうか。5.3kWのパネルを積んでいても、1kWに届くのは稀な状態が続きます。
この雨の日での最大発電量は「1kW」となりました。雨が降っていて若干小降り&雲が薄くなったタイミングですね。
雨の日の1日発電量は「4k 〜 5kWh」、収支で129円のマイナス
という感じで、8月12日の終日雨という状態で、結果的にどれだけ発電する事が出来たのか、詳しく見ていきましょう。
まずは8月12日の発電状況をグラフ化したものが下記。
黄色のグラフが太陽光発電となるのですが...うーん、晴れの日だと最大で4.8kWなどを計測していたのですが、雨の日だと先ほど記載した通り最大で1kW、平均すると大体0.5kW前後をうろちょろといった感じですね。
雨の日での終日発電量は下記の通り。
- 発電:4.4kWh
- 消費:10.5kWh
- 売電:1.1kWh
- 買電:7.2kWh
この結果を元に、この日の電気料金を計算してみましょう。
2021年度の太陽光売電価格は下記の通り。(余剰電力買取制度での10年間固定買い取り価格となります。その後は買取価格がガクンと下がります。)
- 19円 / kWh
売電部分を計算すると、1.1 × 19 = 20.9円 となります。
次に買い取り部分を見ていくと、中国電力のおおよその電気料金が
- 20円 / kWh
となりますので、20 × 7.2 = 144円 という結果になります。
中国電力の基本料金部分を考慮せず、この日だけみれば、20.9円-144円=-123.1円という事で129円ほどのマイナスとなりました。
晴れや曇りの日とは違って、流石に雨の日だと買電と支払いが発生しますね...
さらに電気代の基本料金は必要ですし、さらに冬とかになるとぐっと発電量は落ちますので一概には言えないですが...
それでも、昼間の間は常時稼働している電気代(冷蔵庫など)くらいは賄えているので、導入コストを考えてもかなりお得なシステムになっているなぁと感じました。
特に岡山の場合、「晴れの国」とも呼ばれていて降水量1mm未満の日数が年間で日本一多い県となります。雨の日は基本的に少なく、曇りや晴れの日にて発電が期待出来るのは非常に喜ばしい所。
岡山が晴れの国と呼ばれる由縁に関しては、下記別記事にてご紹介しておりますので、良ければあわせて見てみて下さい。
雨の状態だと、家庭用蓄電池(5.6kWh)のフル充電は難しい
ちなみに、夜は家庭用蓄電池(5.6kWh)が稼働してくれています。充電がMAXの場合、大体寝る前まで(23時前)は買電せずに蓄電池放電で家庭内の電力を賄えます。
その蓄電池ですが、雨の日でもMAXまで充電可能なのか、どのくらい時間がかかるのか計測してみました。
まず、前日の夜から朝にかけて、蓄電池が全て放電(停電などの対応時に、最低ライン10%を残す設定をしています)した状態にします。そして、雨の日(8月12日)の太陽光発電でフル充電可能なのかどうか調査しました。
結果は下記の通り。
雨の日だと発電し出すのが大体9時くらい。そこから充電を開始しますが...昼過ぎに40%を超えますが、その後は家庭内で利用する電気(料理など)であまり充電が蓄えられず...
結果、40%をMAXとしてそれ以上蓄電池が充電される事はありませんでした。
なので雨の日だと蓄電池を100%充電させる事は厳しそうです。曇りや晴れの日であれば問題なく100%充電可能となります。
また、下記別記事にて100%蓄電池が充電されている場合、夜中の消費電力をまかなえるかどうか詳しくご紹介しておりますので、よければあわせて見てみて下さい。
最後に
今回は家庭用太陽光発電・蓄電池に関して、雨の日だとどのくらい発電するのか、売電を考えた時の収支や蓄電池への充電について、実体験ベースで詳しくご紹介しました。
これから太陽光発電を導入する予定・導入したいと考えている方は、本記事を参考にしてみて下さい。