風邪を引く原因と対策。熱を下げると逆効果?風邪を治す薬はない?

2017年11月26日

【 本記事のターゲット 】

  1. 風邪を引いたときに病院に行くのは意味がない?
  2. 風邪を引いた時に薬は飲むべき?
  3. 風邪を引きにくい人の特徴を知りたい
  4. 南極大陸に行けば風邪を引かない?

冬シーズン到来に伴って、職場のまわりでも結構マスク姿(普通に風邪を引いている)の人を見かける事が多くなりました。

風邪を引いたとき、皆さんどのように対応しますか?mog自身病院に行くのがあんまり好きではないので、なるべく水分を多く取って市販の風邪薬を飲んでひたすら寝る...くらいでしょうか。

そこで、何故風邪を引いたら体温が高くなるのか&下げた方がいいのか、風邪を引いた時の対応や薬は飲んだ方が良いのかどうか、風邪を引きにくい人の特徴など、風邪に関する気になる事項を調査してみました。

風邪を引く原因、風邪の症状に関して

寒いから風邪を引く...というのはそもそもの原因ではない

寒いから風邪を引く...と思っている方って結構多い気がしますが、寒いから風邪を引くというのはそもそもの原因とは何も関係ありません。

当然ながら、風邪の原因となるウイルスがいない地域(後ほど紹介する南極など...)では、いくら寒い環境でいたからといってウイルスが居ないので風邪を引く事はありえません。

そもそも風邪というのは自然にかかるものではなく、人から貰うものなのです。

人の体内で増殖し、飛沫感染やドアノブなどウイルスが付着した状態で触ったものから人を介して感染するのが殆どです。なのでうがいや手洗いが重要と言われているんですね。

ちなみにあるサイトの情報によると、下記がウイルスが生存する目安のようです。

衣類、タオル等での生存期間テーブルやドアノブなど
RSウイルス1時間7時間
インフルエンザ8〜12時間24〜48時間
アデノウイルス8〜10日最大49日間

結構長い間生存出来るんですね...この時間の間、常に人(あるいはウイルスが付着した物)を介して生存し続けているわけです。最近うちの子もアデノウイルスを発症...特に子供&幼稚園などには注意しておきたいですよね...

じゃあなんで冬に風邪やインフルエンザが流行するのか?と疑問に思う方は多いかと。それは冬によって発生する下記環境が風邪を流行させる原因となっているみたいです。

  • 乾燥している=ウイルスが長期間空気中を漂う事が可能&乾燥すると喉の粘膜などが乾き、感染しやすい状態になる
  • 寒さに寄って体が冷える=体が冷える事で抵抗力自体がダウンし、風邪を引きやすくなる。

ちなみに体温が高い人は風邪を引きにくい...といのうはあながち間違いではなさそうです。

大人の風邪は半分以上ライノウイルスという物が元凶となっており、ライノウイルスは温度が33度付近のところでしか増殖しません。そのため、体の深部ではなく鼻や喉で感染し、増殖して風邪になることがほとんどらしいです。

そこで体温が高い人と低い人を比べると...体温が高い人=細菌やウイルスの活動も弱まる=平熱が高い人は風邪をひきにくく、反対に平熱が低い人は風邪をひきやすいと言えるようです。

がしかし、殆どの場合は「疲れがたまっている」「寝不足」「ストレス」などによる免疫力の低下と、粘膜の乾燥が風邪をひきやすくする原因のようです。風邪を引かないようにするには、普段から疲れを溜めない事が一番かも知れませんね。

発熱するのは風邪のウイルス...のせいではない

風邪を引いたら皆さんどうなる事を想像します?通常「発熱」を思い浮かべる方が殆どかと。

この発熱ですが...ウイルスが原因ではありません。そう、風邪を引いた人間自身が自分の体温を上げているのです。その理由は...

  1. 病原菌の増殖が抑制される(高温だとウイルスが繁殖しにくい)
  2. 白血球の機能が促進される(侵入したウイルスを食べる作用が活発化)
  3. 免疫応答が促進される(免疫機能が高まる)

などが上げられます。風邪を引いた時の生体防御機能として発熱しているんですね。

風邪を早く治す為のアドバイス(熱を無理矢理下げる事は基本NG)

という事なので、基本風邪を引いた時の熱は下げるべきではありません。風邪で発熱しても解熱剤を使わず、むしろ逆にからだを温めた方が、風邪の治りは早くなります。

  • 発熱メリット:免疫力を強化、病原体(ウイルス)の撃退
  • 発熱デメリット:痛み、発熱
  • 解熱剤メリット:解熱&一時的な症状の緩和
  • 解熱剤デメリット:免疫力の低下、薬の副作用

ちなみにTIPSですが、解熱剤が世界で初めて開発されたのは18~19世頃。当時は発熱=病的な状態という認識だったため、すぐに解熱剤を飲んで熱を下げるべきという考えでした。

しかし現在は先ほども説明した通り、発熱は体が身を守るための生体防御機能のひとつと理解されています。発熱が軽度でほとんど苦痛を訴えない場合には解熱剤の必要はなく、むしろ与えないほうが良いんです。

しかし、風邪を引いた時によくある光景として、額に冷たいタオルをかけたりしますよね。これに限ってはOKという事を聞いた事があります。

額を冷やすと体は冷えてきたと認識し、逆に体を温めなければいけないという反応となり、熱を上げて風邪の治りが早くなる可能性があるらしいです。

あとTIPSとして、お風呂で温まるだけで免疫力が上がると勘違いする人もいますが、実はウイルス増殖を後押しする結果に...

そもそも入浴はかなりエネルギーを消耗しますので、風邪をひいているときは原則としてエネルギーを消耗する行動は控え、休息に徹するのが一番ベストとなります。

汗をかいたら治ってきたサイン

良く汗をかいたら風邪が治る...って言いますよね。風邪を引いたときにこそ、アツいお風呂に入ったりサウナにいったりして汗をかく...mog自身も何回かやった事があります。

が、先ほども記載した通り、これは逆効果。ウイルスが増殖してしまいますよ。

そもそも汗をかくのはウイルスを撃退した後に体温を下げるために汗をかくらしいです。風邪を引いて熱がある時は汗はほとんどでません。

汗をかかない事で体温が高い状態を保つ事が出来、熱でウイルスを撃退するのですから...従って汗をかいて体温を下げるのは逆効果です。

という事で、汗をかいてきた=風邪が治る際のサインというのが正しいですね。

風邪を引いたらお医者さんへ...は場合による

風邪を引いた時に医者が出来る事はアドバイスと症状を和らげる(合併症を防ぐ)

風邪をひいた時に病院...結構な方がそのようにするかと思います。しかし、実際には風邪を引いた時に医師が出来る事って実はあまりないんです。

とは言っても病院にいくとちゃんと診察してくれますよね?これ実は医者が診察時に見ているのは、「命に関わる病気ではないかどうか?」という箇所を1つずつ順番に見ていっているそうです。

あるテレビ番組で放送していましたが、診察時よく首筋を触られたり胸の心拍などをきかれますよね?

あれってどのような風邪なのか...を見ているのではなく、患者の話・症状を聞きながら他の生命に関わる病気かどうか?というところを見ているとの事...

そして...全てチェックが終わり、特に生命に関わる病気ではない場合、「風邪です」という診断になるそうです。そもそも風邪だけでウイルスは100種類以上あり、それらに対して全て対応・判断することは不可能との事。

なので風邪と診断された場合、医師が出来る事はほとんどないのですが...

それがただの風邪なのか、それともまた別の病気(インフルエンザ・アデノウイルス等)なのかを判断出来るのは医師しかいないので、そういった意味では病院に行く価値はありますね。

風邪に効く特効薬は世の中に存在しない

そもそも風邪とはウイルスが粘膜から感染して炎症を引き起こし、鼻水やのどの痛みなどの症状が出ている状態を指します。

そしてウイルスの感染によって引き起こされた風邪に効く特効薬はありません。

つまり市販されている風邪薬でも、お医者さんに処方された薬であっても、風邪自体を治す事は出来ません。

風邪の時に抗生物質を飲む人も多いらしいですが、抗生物質には殺菌を死滅させる効果はありますが、ウイルスに対しての効果はありません。つまり、抗生物質も風邪の時に飲んでも意味がないんです。

お医者さんに見てもらった時に出される薬のほとんどが対症療法、症状を和らげる薬と、風邪のウイルスによって傷害を受けた気管支から、細菌が侵入して起こる肺炎などの合併症を防ぐための薬などが一般的との事。

もし医者が風邪を引いたら...どうする?

あるサイトで医者20人に医者自身が風邪を引いたとき、実際に風邪薬を飲むかどうかといったアンケートを取った所、以下のような回答だったらしいです。

【風邪をひいた時に薬を飲みますか?】

  • 飲む:0人
  • 症状がひどい場合のみ飲む:3人
  • 飲まない:17人

実際に医者のほとんどは風邪薬を飲んでいないという結果に...

無理に外出して体力を消耗して更にウイルスを進行させる位なら、家で安静にしておくのが一番かも知れませんね。

もちろん、高熱が長引く際はただの風邪ではない可能性があるので、自分で判断出来ない場合は早めに病院に行った方がもちろん良いですよ。

TIPS:南極は風邪を引かないって本当?

「南極は寒いからウイルスがいない。だから風邪をひかない」という話しを皆さん一度は聞いた事あるんじゃないでしょうか。mog自身もそのように考えていました...

実際に南極に行ったら風邪を引かない...というのは正解なのですが、上記内容は間違い。

正しく説明すると...

南極は訪問する人数が極めて少ない地域、そのため現地で風邪などが流行することは文明圏に比べてかなり少ない。南極でもウイルスは生きていられるそうですが、南極に行く人は必ず精密な身体検査をパスしないと行く事が出来ない。

つまり南極で風邪をひかないのはウイルスが生きていられないからではなく、そもそもウイルスが人によって持ち込まれる可能性が低い&仮にウイルスが存在しても人が少ないため人を介して感染する風邪のウイルスが生きていけなくなるから。

が正しい答えらしいです。

南極で風邪をひかない理由を正しく説明できるのは、日本人の28%程度らしいです...

残念ながらmog自身は72%に入ってしまいました...苦笑

最後に

今回は風邪に関するあれこれを色々調べながらなるべく分かりやすく纏めてみました。

mog自身結構良い勉強になった気がする...苦笑。これから冬シーズン本番、くれぐれも体調管理(特に寝不足や疲れを溜めないように)には気をつけましょう。

風邪を引かないのが一番ですよ♪